日本vsキューバ – オリンピックに王手


荒木絵里香@ワールドグランプリ 2011 東京大会
Canon EOS 1D MarkIII / EF70-200mm F2.8L II IS USM / ISO2500 F2.8 1/800sec

負ければオリンピックが消滅する、文字通り後がないキューバの猛攻を耐え抜き、フルセットで2度のデュースを迫田のバックアタックでマッチポイントを引き寄せ、最後は相手のスパイクがギリギリのアウトという、映画のワンシーンのようなドラマティックな展開での薄氷の勝利で、日本がオリンピックへ王手をかけました。

とはいえこちらも王手とはいえ易々と切符を手にできる状況ではなく、残っている対戦はセルビア(現在2位)とロシア(現在無敗で1位)。直近の対戦となると、ロシア戦は去年のワールドグランプリで、3-0での勝利を収めています。セルビア戦は去年のワールドカップ、ワールドグランプリでの対戦があり、いずれも0-3のストレート負けを喫している、苦手な相手ということになります。



まずは今日のロシア戦ですが、やはり怖いのは身長2mを超えるエカテリーナ・ガモワ。もう名前からしてかっこいい。エカテリーナですよ。
8歳にして身長170cm(日本成人男性の平均身長)あったという彼女は、手も足も長く、まるでファンタジー・ゲームのエルフのよう。長身揃いのバレーボール選手の中でもひときわ目立つ容姿の持ち主です。

ちなみにどれだけ高いかというと、2012年の男子の日本代表で彼女より身長が高い選手が、ミドルブロッカーの山村宏太選手(205cm)ただひとりしかいないくらいの高さです。しかも、それだけの高さがありながら、ポジションはブロッカーではなく攻撃専門であるオポジット。まともなトスがあがっていさえすれば、ブロッカーは止めるどころかかすらせることさえ容易ではありません。

彼女をいかにブロックするかというより、彼女にまともなトスを上げさせないために、攻めたサーブをどれだけ繰り出せるかが大きな課題になるでしょう。
試合開始まであと10分、かなり厳しい戦いにはなると思いますが、去年はそのガモワを封じてストレートで勝っているわけですからね。スポーツはなにが起こるかわかりません。

<試合終了後追記>
うむ、あんだけガモワが余裕たっぷりでノーミスじゃあいくら日本が繋ごうが拾おうがサーブで10点以上ポイント取ろうが勝てませんわ。なんでこんな強いチームが最終予選回ってるんだか。もう単純に高さで負けました。日本のどこが悪かったわけじゃなく、単に力と高さで負けた感じです。

これで、明日のセルビア戦にすべてがかかることになりますが、今大会は

・最終予選の1位~3位
・上記を除くアジア一位

が勝ち抜けることになっているので、セルビアに勝てば確実に、明日の第1試合でタイがキューバに負ければその時点でタイが4敗となり、日本がセルビアに負けても3敗にしかならないため、オリンピック行きが決まります。
最もいいのは、明日日本がセルビアに勝ち、韓国がペルーに負ける展開。こうなると日本は2位となり、望みうる最高のリザルトとなります。

ギリギリで望みがあるタイと、望みが絶たれたキューバではモチベーションがだいぶ違いそうですが、なにはともあれ日本は勝ちゃあ文句なく行けるわけで、タイがどうとか関係なく最後まで戦い抜いてもらいたいものです。