はじめてのガンプラは結局なにがいいの?

2023年4月28日

最近、プラモ作り熱が再燃していて、転売が落ち着いてきたガンプラをちょこちょこ作っています。
最近のガンプラはほんとうによくできていて、2,000円しないHG(ハイグレード)モデルでも、ほぼ塗装の必要がないくらいこまかな多色成形になっていて、4,000円しないRG(リアルグレード)ともなると、15cmほどのちいささながら部品点数はめちゃめちゃ多いし色の濃淡やディテールの追加、膨大な量のちっちゃい精密シールによって、ただ組み立てるだけでびっくりするくらいしっかりした完成品になります。

ガンプラは、サイズと精密さでいくつかのグレードに分かれています。

  1. 非常に大きく、技術の粋を尽くしたフラッグシップモデルであるパーフェクトグレード(PG)
  2. 余裕のあるサイズ、きめ細かいパーツ分割やディテールの追加による豊富な情報量、内部フレームと外装パーツというリアルなつくりが特徴のマスターグレード(MG)
  3. マスターグレードの小型版ともいうべき精密モデルであるリアルグレード(RG)
  4. その時代のガンプラの標準となるハイグレード(HG)
  5. 1,000円前後の安価な価格設定でありながら、塗装はおろかニッパーなどの組立工具さえ必要がなく、それでいて高い完成度を持つエントリーグレード(EG)

エントリーグレードができる前に、ハイグレードの下位としてファーストグレード(FG)と呼ばれる廉価版がありましたが、現在はハイグレードが事実上の標準版となっています。ハイとは。

ハイグレードという名前ではあるものの、価格は安いもので1,000円を切るものから7,000円を超えるモデルまで幅が広いのが特徴です。サイズは元々のモビルスーツの全高によりますが、一部を除いて1/144という縮尺になっていて、ちいさいモデルで12.5cm程度、大きいものだと20cmを超えます。

RX-78-2ガンダム(設定上の全高:18.0m)を各グレードの縮尺に当てはめると・・・
・PG(1/60):30.0cm
・MG(1/100):18.0cm
・RG(1/144):12.5cm
・HG(1/144):12.5cm

初めてのプラモにするならハイグレード一択

おそろしく豊富なグレード別ラインナップと長い歴史を誇るガンプラですが、ちょっと作ってみようかなと思ったのなら、新しめのハイグレード(HG)がいいです。理由は次の3つです。

  1. パーツ数がほどよく、作ったった感が高い
  2. 色分けがきちんとされていて完成したときの満足度が高い
  3. 安価で入手性がいい

実際のところ、コスパという意味ではエントリーグレードのほうがこれら3点すべてで上回ってはいるのですが、ラインナップが少なすぎるのでハイグレードとしました。

ハイグレードはパーツ分割がほどほどなので、部品点数がそこまで多くありません。といっても、色分けを部品分けで実現しているので、そこそこの数はあります。ただ、ガンプラのすごいところって、説明書の図版がすごく丁寧で、違うパーツで組んじゃうことがほぼありません。まぎらわしいものは角度を変えたイラストになっていて、ちゃんと見ながら組めば、仮に最初に全部のパーツをランナーから切り出してしまったとしてもさほど困らないレベルの作りやすさです。

これが、同じ1/144で箱もそれほど大きくないRGモデルだと一気に難易度が上がります。
RGはリアルグレードという名の通り、色再現もギミックも緻密で、HGだと1パーツでできている箇所が5パーツ使っているなんてことがあるくらい情報量が多いモデルですが、弊害としてとにかく部品が多くしかも小さいです。作るのにもけっこう時間を要しますし、最初に作るモデルとしてはおすすめしません。

とりあえずニッパーだけあればいい

さて、じゃあ作ってみようとなったときに、ニッパーはないと話になりません。その点、エントリーグレードはニッパーすら必要のない「手もぎり」ができる「タッチゲート」という技術を採用しているので、ニッパーを買わないのであれば逆にエントリーグレード一択です。

そうはいっても、やはりニッパーがあるほうがきれいな仕上がりにはなるので、買っておいたほうが満足度は高くなります。ものづくりしてる気分になれますしね。気分だいじ。

ハイグレードもピンキリ

さて、ハイグレードがいいと言いましたが、20年以上の歴史を持つハイグレードだけに、20年以上前の初期のものと最新のモデルでは色分け・可動範囲・ディテールまでまったく出来が違います。

最新ということでは、2022年10月から放送が開始された「機動戦士ガンダム 水星の魔女」シリーズのモデルは非常にデキがよく、価格も安く、作りやすいのでおすすめです。ただ、自分が知っているモビルスーツのほうが多少なりとも思い入れがあると思うので、そのほうが多少色分けが甘くても楽しめるとは思います。また、番組放送中ということもあり(2023年4月現在)、頻繁に再生産されており、量販店でも比較的入手しやすいと思います。