8年ぶりの代々木第二体育館、8年ぶりのマツトモペア

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先週の土日、国立代々木体育館に行ってきました。
お目当ては、そう!山Pのライブです!

なわきゃーない。
あっちは華々しく代々木第一体育館(13,000人収容)。
かたやこっちは代々木第二体育館(3,200人収容)です。

この季節、この場所といえば、そう!
全日本総合バドミントン選手権大会でございます。
今年は記念すべき第70回だそうですが、記念らしきなにかはなにもない、8年前にオグシオペアの最終戦を見に来たときと何ら変わらない、ぶっちゃけ地味な大会です。これでも日本一を決める大会なのに。
バレーボールで言えば天皇杯・皇后杯と同じ格のハズなんですが。

リオデジャネイロオリンピックの金メダリストペアと銅メダリストが出場するにしてはなんとも・・・まぁそういうとこで調子に乗らないのがバドミントンらしいっちゃらしいんでしょうが。タレントで集客したり、やれプロ化だなんだ、400億のアリーナじゃなきゃいやだとか言わなくても世界一を取れるってすごいことじゃないですか。

まバレーボール協会へのグチはさておき、今回は8年ぶりの観戦となります。正確にはその数年後にヨネックスオープン見に行った記憶があるんですが、代々木第二は8年ぶりってことで。

その8年前、一世を風靡した小椋久美子&潮田玲子のオグシオペアの最後の大会ということで注目が集まったわけですが、準決勝で戦った相手というのが、当時、聖ウルスラ学院英智高等学校の高校生だった高橋礼華&松友美佐紀のタカマツペアでした。
この時は惜しくも敗れ、3位に終わったタカマツペア(つーても高校生が全日本選手権の3位ですよ)ですが、今回はオリンピックのゴールドメダリストという問答無用の成績をひっさげての登場ということで、会場はお客さんでいっぱいでした。

松友美佐紀@第70回全日本総合バドミントン選手権大会

さて、オリンピックでタカマツペアの試合を見た方は、彼女たちの戦い方をどう見たでしょう。
「高橋がパワフルなスマッシュを打ち込んで、返し損なったシャトルを松友がはたき落とす」というのがよく見られたパターンでしょう。が、常に進化し続けるふたりが今回の選手権で見せたのは、「松友が、落ちてくるシャトルを目をキラキラさせながらひたすらスマッシュを叩き込み続ける」という意外すぎるプレイスタイル。といっても急にパワーが付くわけじゃないし、そもそもダブルスではスマッシュ一発でカタが付くことはほとんどないので、なんていうか、ひたむきにバチコンバチコン打ち込む松友を観客が愛でるという図。

松友美佐紀@第70回全日本総合バドミントン選手権大会

進化中だけあって、いまひとつ波に乗りきれない感じもあったものの、勝負所ではさすがの集中力とコンビネーションで得点を重ね、見事に日本一の座を勝ち取りました。おめでとう!

高橋礼華・松友美佐紀インタビュー@第70回全日本総合バドミントン選手権大会

笑顔はかわいいけど二の腕がさすがアスリート。さすが世界ランキング1位。
そして日本ユニシスのユニがおしゃれ。

さて。
代々木第二体育館は8年ぶりで、前回はカメラがEOS 20Dという、決してスポーツ撮影には向かないカメラでした。
今回は、APS-Cフォーマットとしてはキヤノンの最上位となるEOS 7D MarkII。APS-HのEOS-3Dとか出ないかな・・・。
スポーツ撮影では1.3倍でも欲しい人多いと思うんだけどなぁ。
閑話休題、この代々木第二体育館は古い体育館だけあってか照明のチラつきもキツく、EOS 7D MarkII以降に搭載されるようになった「フリッカーレス撮影」機能が大活躍。

この機能、古めだったり低コストだったりな室内競技場の照明にありがちな照明のチラつきやそれに伴う色の変異をセンサーが検知し、シャッターに切り始めと切り終わりで色や明るさに差が出ないようにシャッタータイミングを自動で調整してくれる機能で、プロカメラマンをして「この機能は革命だ」と言わしめた、キヤノンだけの技術です。
欠点は、シャッタータイミングを自動で調節するために、秒間の撮影枚数が低下すること。
とはいえ、色が転んだり左と右で明るさが違うような写真を何枚撮ったところで意味ないですからね。
こちらをごらん下さい。

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右側ひでぇ。この、昭和40年頃の写真のように変色してしまっているのが一般的なカメラ画像。
左側のフリッカー機能ONの画像とは全く異なることがお分かりいただけるでしょうか。
東京体育館のように、コストかけてくれてるところではほとんどフリッカーが発生しないのですが、残念ながら第二体育館はフリッカーがキツいタイプの施設でした。しかも、全体が変色するのではない、タチの悪いフリッカーの出方をする体育館。
この機能切ると、小気味よくシャッター切れるんですが、ここでは切ることができませんでした。

なお、今回はISO3200という、普段バレーボール撮影で設定している感度より1/3段だけ上げてみました。
ノイズが乗りやすい7D MarkIIでは積極的には使いたくない感度なんですが、なにしろ速度がハンパないので。
腕の振りもめちゃくちゃ早く、インパクトの瞬間を撮ろうとすると、アナログカメラ時代のプロカメラマンには必須だったというスキル、「腕の振りの速度から逆算してシャッターを切るタイミングを決める」が欲しくなります。だって、男子だとシャトルの初速が300km/hにもなるんですよ。最高速でも秒間9枚「しか」切れないシャッターをそこに合わせ込むのは至難の業です。
バレーボールとは速度域が全く異なるんですよね。
予測してシャッター切り始めないと、撮れたのは「コトが終わったあとのフォロースルー」だけとかもう余裕です。

でも面白いわ、バドミントン。
シングルスとダブルスがほぼまったく別のスタイルの競技なのも含めて面白いです。