グランドチャンピオンズカップ2017 開幕!

オリンピックイヤーの次の年に開催される「グランドチャンピオンズカップ」が今年も開幕となりました。
この大会は、いわば「日本の、日本による、日本バレーのための」大会です。
ほとんどの大会が、複数国が持ち回りで開催されるのに対して、このグラチャンは日本開催固定です。
出場国の基準は「各地域の世界ランキング最上位国+開催国+主催者推薦1国」です。
つまり、開催国である日本は絶対に出場ができます。
で、世界ランキングというのは基本的には大きな大会に出場することである程度のポイントが約束されており、大きな声では言えませんが「大会を主催すれば一定のポイントが稼げる」ため、日本は分不相応にも世界ランキング6位となっているわけです。

ま、手段はどうあれ競技というのは「強い相手とコンスタントに戦う」ことでしか強くなっていけません。
大きな舞台というのは若い選手が憧れるには十分なモチベーションになりますし、事実として日本には世界クラスの大きな会場も整備されていて、大会運営も慣れているのでそういう意味でもふさわしい開催国であるとは言えましょう。

今年から、監督が中田久美氏になり、メンバーも一新されました。
まぁふたりとも久光製薬スプリングス出身ですので、久光の選手が多くなるのはまぁ自然な流れですが、これまでと大きく異なるのはセッターのチョイスです。

今大会起用したのは、佐藤美弥(日立リヴァーレ)と冨永こよみ(上尾メディックス)。
共通するのは、低くて速い攻撃的なトス回し。あと、高さのあるミドルブロッカーを使い倒した経験(笑)

眞鍋監督時代のセッターは、ラリーになるとミドルを使わなくなってしまう宮下や田代でしたが、共通するのは高速バレーを所属チームが目指していないことと、力のあるウィングスパイカーがいたこと。

なんですが、中田監督は、国内ではそれでよくても世界では通用しないことを久光製薬スプリングス時代に嫌というほど思い知っている人なので、主に判断速度を早めるバレーを志向されています。

守備も変わり、今大会の主リベロは井上琴絵(JTマーヴェラス)。身体能力が高く、明るく、キャプテンシーもある、本来ならもっと前に日本代表リベロになっていてもおかしくなかったはずなんですが、そういう時に限って大きなケガでチャンスを棒に振ってきました。今回こそはリベロの第一選択になれるようがんばってほしいです。笑顔がかわいいし。

ケガといえば、古賀紗理那(NEC)と長岡望悠(久光製薬スプリングス)はケガのため欠場。
飛車角落ちと言っていい戦力ダウンですが、ここ数年非常にいい野本梨佳(久光製薬スプリングス)がパワフルなスパイクを韓国戦で叩き込みまくっていました。地力はある選手なので、WS争いに参戦して切磋琢磨してレベルを上げて行ってほしいですね。

韓国戦は、最強キム・ヨンギョン抜きとはいえ3-0のストレートで勝利し、ロシア戦は第1セットは取るもののそこから3セット連続で落として敗戦となりました。特にロシア戦はブロックを20本以上食らうという散々な結果となりました。まぁそれは想定されていたことなので、これから対策を練って修正していって欲しいところです。

後半戦は、9/8(金)~9/10日に、名古屋の日本ガイシホールで行われます。
お近くにお住まいの方はぜひ。日テレ系列なのでジャニーズは来ませんヨ!(いい意味で