キッコーマンアリーナよいとこ、一度はおいで

キッコーマンアリーナ(流山市民総合体育館)

V-LEAGUE Division2に所属している柏エンゼルクロスのホームアリーナはこれまでずっと柏市中央体育館でした。母体となる天宣会の病院がほど近くにあること、なにより柏市の名前を冠していることからそうだったんだと思いますが、今年はその柏市中央体育館が改修工事中のため、千葉県流山市にある流山市民総合体育館をホームアリーナとしています。

まだできたばかりで小綺麗なのと、つくばエクスプレス「流山セントラルパーク駅」から歩いてすぐというアクセスの良さが特長です(そもそも流山セントラルパーク駅がアクセスよくないのは秘密です)。なお、ネーミングライツを採用しており、キッコーマンアリーナを名乗っています。

天井はそこまで高くないけど椅子は独立型。ソーシャルディスタンス確保のため席間めちゃ広い

そのキッコーマンアリーナでの初戦が行われたのでさっそく行ってきました。

この日のカードは、

第1試合「柏エンゼルクロス」vs「フォレストリーヴス熊本」
第2試合「大野石油広島オイラーズ」vs「プレステージ・インターナショナルアランマーレ」

第1試合:ホームの柏が熊本を寄せ付けず完勝

フォレストリーヴズ熊本 和田 法子選手(16)

ホームゲームを勝利で飾りたい柏エンゼルクロスと、そろそろ初勝利が欲しいフォレストリーヴズ熊本との対戦は、結果から先に書くと柏エンゼルクロスがストレートで勝ちを収めました。

柏エンゼルクロス

柏エンゼルクロスは、最終順位こそ毎年下から数えたほうが早いは早いんですが、奇をてらわないスタンダードなバレーボールを展開するチームで、決して弱いわけではありません。実際、2015年のV-サマーリーグではNECや上尾といった地力のあるチームを抑えて3位に輝いています。ルーキーテストの感もあるサマーリーグの順位であることを差し引いて考える必要はありますが・・・。

今回、勝利はおろかセットも奪えなかった熊本ですが、1セット目は後半まで柏に食らいついていて、そこそこ競れていたんですが、終盤に乱れてセットを落とし、そこからはさくさくとセットを落として終わってみればストレート負け。
やはりこのチーム、レセプションとサーブが弱すぎます。

攻撃の起点となるレセプション(サーブレシーブ)の安定がなくては、ゲームメイクもなにもないわけですが、常に対戦相手よりサーブレシーブ成功率が低く、過半数のゲームで50%を下回っています。
サーブで攻められていないのは、サーブレシーブ成功率が常に負けている原因でもあります。山なりのフローターサーブで勝負になると思ってるなら大間違いです。ジャンプフローターサーブの習得にしっかり取り組んでもらいたいと思います。

白岩 蘭奈選手(15)

そんな中ひとり気を吐いているのが、この試合でもアタック決定率41.4%、レセプション成功率58.6%という数字もさることながら、ディグでもかなりの貢献を見せた白岩蘭奈選手。ディグって1ポイントの中でも何度でも記録できることとカウントが面倒だからか帳票に残らないんですが、彼女のディグに何度救われたか。成功率が低かったジャンプサーブを封印し、ジャンプフローターに取り組んでいるのも、なんとかチームに貢献したいという気持ちの現われかなと思います。

白岩 蘭奈選手(15)、松元 葵選手(6)、川口 美久選手(3)

これまでのゲームでは、主にライト側からスパイクを打つことが多かったんですが、トスがばらけることもあって非常に打ちにくそうにしていました。それもあってか今日の試合ではほぼレフトから打っており、どかどか点を稼いでいました。

とはいえ多少優秀でもそれが一人では勝てないのがバレーボールという競技。
チーム全体でもっとサーブレシーブを磨き、攻めのサーブで相手を崩して歓喜の勝利を一日も早く手にして欲しいですね。実質参入1年目(2年のブランクを経ての再参入)からがんがん勝っていたチームは記憶にないので、粘り強く経験を積んでいくほかに強くなる近道はありません。

ライトからの攻撃については、セッターの技量も不足気味で、試合前の公式練習でもトスの質が安定していないせいか各スパイカーとも合わせるのにいっぱいという感じを受けました。

確かこのチーム、Vリーグ再編でDivision制になったときにV1に上がることが内定していながら、親会社の業績不振から一転Vリーグ機構から一時退社するという不運がありました。それがなければDivision1にいたはずなんですが、似た経緯でDivision1に上がったKUROBEアクアフェアリーズの苦境を見る限り、似た境遇になっていた可能性は高かったんじゃないでしょうか。

柏エンゼルクロスにとっては、ホームゲームで嬉しい一勝となっています。やはりホームだと知った顔も多いようで、選手もスタンドを見て笑ったり手を振ったりしていました。

鶴ヶ崎 佳寿葉選手(14)、松原 南選手(21)

第2試合はプレステージがフルセットの接戦を制する

大野石油広島オイラーズ 2-3 プレステージ・インターナショナルアランマーレ

比較的戦力が安定している大野石油と、毎年けっこう出入りの激しいプレステージの1戦は、プレステージがフルセットの激闘を制してリーグ2位の座をキープしました。

大野石油広島オイラーズ

大野石油はDivision2の9チーム中、結果だけを見ればまだ勝利のない熊本の真上、わずか1勝しかあげられていないのですが、ここまでの5試合すべてで勝ち点を取っています。4回の敗戦すべてがフルセット負けと、どこと戦っても通用する強さと、ここぞというところを取れない勝負弱さが共存するチームです。なんか数年前の日立リヴァーレがそんなだったな。

序盤は大野石油のライト、左利きの佐藤愛美選手(9)がいい感じで点を挙げていたのですが、ブロックが修正されて彼女が徐々に攻略されていくと辛くなり、決めきれずにラリーが続き、最終的にポイントを落とすという展開に。

大野石油 佐藤愛美選手(9)

対するプレステージも、絶対的エースと呼べる選手がいない中、トスをうまく散らして試合の中で調子のいい選手に託すかたちで得点を稼いでいた印象です。
このへんDivision2のつらいところですね。そもそも高さのある選手自体が少なく、160cm台のスパイカーがごろごろいるのがDivision2だったりするので、頭一つ抜けたエースがいないチームは、その日調子がいい選手をいかに見つけ出すかがカギになっています。

プレステージ・インターナショナルアランマーレ