2013-14シーズンも残りわずか。抜け出すのは久光か?

V-プレミアリーグは先週で3レグ(3周目)がほぼ終わり、最終の4レグが始まります。
この結果、4位までに入ったチームはセミファイナルラウンド、そしてファイナルラウンドへの出場権を得ることになります。
逆に、7位と8位のチームはV-チャレンジリーグの首位と2位と、V-プレミアリーグへの昇格/残留を賭けたV-チャレンジマッチ(会場:さいたま市記念総合体育館)に回ります。

久光製薬スプリングスが徐々に波に乗りつつあるほかは絶対的な強さのチームが存在しない今年は、特に4位争いと7位争いが最後までもつれそうで、見る方としてはとても楽しみです。・・・まぁ4レグは関東でまったく開催されないので、首都圏民としては見に行けなくてもにょっとする時期でもありますが。

4位を争いそうなのは、岡山シーガルズ、トヨタ車体クインシーズ、そして日立リヴァーレ。
7位争いは、JTマーヴェラスとNECレッドロケッツの一騎打ちといった様相ですが、先週のホームゲームで連勝したNECが浮上のきっかけを掴めれば、JTにとっては非常に厳しい戦いになるでしょう。

セミファイナル進出をかけた4位争いが混沌としてきていますが、日立は3レグまでで岡山にもトヨタ車体にも3連敗しているのが非常に痛い。久光との相性がややいいのは好材料ですが、3レグではストレート負けを喫するなど、徐々に疲労がたまってきているように見えるのがマイナス材料でしょうか。スタメンが比較的固定されている日立ではありますが、選手層が分厚いわけではないのがつらいところです。・・・正確に言えば、選手層はそれなりに厚いんですが、先発がほぼ固定され、交代もごく限られた選択しかしないので、実力があるはずの選手が試合から遠ざかるという悪循環。まずはプレミアの水に慣れるのが目標だったのが、うっかりセミファイナルが狙えるポジションに付けているので色気が出るんですかね。

トヨタ車体は、キャプテンの竹田の闘魂っぷりが伝染しつつあり、カナニ・ダニエルソンの高さとパワー、ベテラン矢野の速攻、藤田&平松の超高速ブロード、そして竹田のファイティング・スピリットが魅力です。最近は竹田の闘魂が注入されたのか、キュートな笑顔が魅力の藤田までが闘志をむき出しにしていたりします。

岡山は、絶対的な支柱があるかというとないんですが、結束力と多彩な攻め、粘りと繋ぎで現在3位。20試合をしてストレート負けが2回しかない、極端な苦手チームがないのが強みでもあります。

東レは、いまいち迫田が波に乗れてない感じではありますが、もとより攻撃力は高いチームなので、高田やペーニャでうまく得点を分け合っている感じです。反面、荒木の抜けた穴をミドルブロッカー陣が埋め切れていない印象があります。リベロも、本来はスパイカーである小平が務めており、まぁレセプションには定評があった小平ではありますが、スパイカーに攻撃が一切できないリベロをさせているというところに台所事情の厳しさが見えます。

久光は、開幕当初は日本代表組が連携に苦しんでいたり疲労の蓄積だったりでいまいち勝ちきれない試合が続いていましたが、ようやくエンジンがかかってきたようで、ここからは突っ走ってしまうかもしれません。新鍋の決定率がなかなか上がってこないのがちょっと心配です。

JTは、とにかく攻撃陣の薄さがすべてです。
開幕当初こそ、2年目の高橋とルーキーの奥村が大活躍しましたが、しばらくして研究されてくると、思うようには点が取れなくなり、石井美樹と石川由紀がなんとかするというしんどい戦いを強いられています。高校時代はツーセッター体制でアタッカーもしていた早坂がなぜかオポジットでがんばってはいますが、攻撃専任のオポジットとしてはさすがに決定率30%以下(ここ数試合は20%そこそこ)は厳しいです。外人のディララがケガで出られないという苦しい事情はありますが、このままだとチャレンジマッチ行きが濃厚な雰囲気。

対照的に、ようやく歯車がかみ合ってきたNEC。
まずはチャレンジマッチ圏から抜け出したいところです。
秋山の抜けた穴がやはりかなり大きかったようで、松浦にはそろそろモノになってほしいところです。野球やサッカーのように、よそのチームからさくっとトレードしてくるという風土がない(建前上は企業の部活動だから)ので、こういうときに他チームからセッターをどうこうということが難しいんですよね。ましてセッターはチームの戦術の要。長い時間をかけて息を合わせていかなくてはならないポジションなので、難しいところです。
このままの7位だと、デンソーとのチャレンジマッチという展開もありうるので、まずは地盤固めです。

パイオニアは・・・かける言葉が見つからないや。決して弱いチームではないんですが、今年は去年とは異なり、ギリギリのところで負ける勝負弱さということでもなく単に弱体化してしまっています。フルセットまで持ち込めない展開が多く、崩れ始めると止まらないといった印象。思い切ってセッターを富永から横田か渡邊に代えてしまって立て直しを図るべきかも。もはやそういう次元でもない気もしますが、とりあえずチャレンジマッチをしのげる体制は作っておかないと、今年の上尾は強いだけにマジでヤバいです。