バレーボールは2014-15シーズンが終了。そして・・・

シーズンの締めくくりとして大阪で開催される黒鷲旗 全日本男女選抜バレーボール大会。
世界クラブ選手権に出場中のため久光製薬スプリングスを欠いた大会で、決勝に勝ち残ったのはJTマーヴェラスとトヨタ車体クインシーズでした。

この2チームは、先だって行われたV-プレミアリーグとV-チャレンジリーグの入れ替え戦、V-チャレンジマッチで2日間にわたって死闘を繰り広げた、因縁の相手です。

この時は、1日目にフルセット負けを喫したトヨタ車体が、2日目に驚異的な集中力とセンター線を活かした戦術でJTマーヴェラスを下し、逆転でV-プレミアリーグ残留を決めています。

今回は、JTマーヴェラスとしては負けられない戦い。
というのも、今大会をもって尾崎監督をはじめ数人の選手の退部が決まっていたからです。
そういった思いもあってか、この試合をセットカウント3-0、内容もほぼ完勝と言える内容で勝利し、V-チャレンジリーグのチームでありながら、頂点に登り詰めました。

さて、バレーボールでは、概ねこの時期でシーズンが変ります。
新しい選手が入ってくる一方、入ってきたのと同じくらいの人数がチームを去っていきます。
Vリーグは、選手の意思で自由に移籍ができない「移籍同意書」という呪縛があり、これを得られずに退部した選手は、仮に他チームに移籍できたとしても、次のシーズンはVリーグ管轄の試合には出場することができません。いわゆる戦力外(もちろん自己都合退社扱いですが)として辞めたとしてもダメだったはずです。
この縛りはあくまでもVリーグ管轄の大会、サマーリーグやV-プレミア/チャレンジリーグの話であって、天皇杯/皇后杯、そしてこの黒鷲旗は日本バレーボール協会が管轄する大会のため、出場することができます。

これは、選手といっても、選手である以前にその企業の従業員であり、バレーボール活動はあくまでも企業の社会貢献活動、福利厚生の一環である部活動の延長という位置付けのため、たとえば金銭交渉で移籍するというのはプロスポーツの生理であり、アマチュアスポーツの理念に反するというのがその理由です。