ワールドカップバレー2015 日本vsロシア観戦記

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4年に一度のワールドカップバレーボール。
今年も日本で開催です。

その2日目、ロシアvs日本戦を観戦してきました。

 

第一セットはできすぎでした。
ロシアのレセプションがばらばらなうちに好き放題に点を取って、柄にもなくブロックもどんどこ決めて、気持ちよくダブルスコアで取れました。

が、レセプションが落ち着いてしまえば、そして、落ち着かないときでもとりあえずトスをたかぁく上げておけば、高さのない日本のブロックの上から叩けることに気づかれてしまい、2セット連続でダウン。

で、第4セット。
ここが最大の謎なんだけど、石井と長岡に代えて古賀と内瀬戸を入れた。
流れを変えたかったのはわかるのね。どっちも目立って不調だったわけじゃなかったし。
でも、それだけなら古賀だけでよかったんじゃないかなと思うんだよね。

なぜかというと、長岡を下げると、ライト攻撃ができる人がいなくなっちゃう。
木村沙織はライトもできちゃうけど、レフトから撃つときほどの決定力はないし、なによりそれじゃあ木村沙織頼みだった昔に逆戻りになる。実際、長岡が下がってからはライトからの攻撃は極端に減った。
別に内瀬戸がダメだというわけじゃなくて、異常な高さを誇るロシアのブロックを避けて打つにしても、ものには限度ってもんがあるよってことです。まともにスパイクを打ったの1回か2回くらいだよ、確か。

であれば、長岡を入れられるプランがあってもよかったんだけど、交代プランはそうじゃなかった。
バレーボールは、交代してもあとで戻ることができるけれど、A選手に代わって出たB選手は、A選手としか交代ができなくなる。つまり、たとえば内瀬戸が山口と交代したら、山口が下がるときは必ず内瀬戸との交代じゃなければいけない。

だから、ポジションの上で、もう長岡は出られる場所がなくなってしまった。
現在の日本代表では数少ない、ライトを主戦場にしている選手がだ。
なぜそうしたのかはわからない。もしかしたらテレビ放送の解説では情報があったのかもしれない。
たとえば、足に違和感が、とか。

でも、第4、第5セットでは昔ながらのレフト偏重のバレーになってしまい、売りだったはずの多彩でどこから繰り出されるかわからない攻撃というのは見られなくなってしまった。そらあ、第4セット中盤あたりから木村沙織が足を気にし出すさ。たったひとり、フルタイム、全プレーに出続けてたんだもの。
それでも、キャプテンとしてコートに立ち続け、ボールを呼び、全盛期を彷彿とさせるスパイクを打ち込んでた。
スーパーエースというものがいるのだとしたら、確かにあれがそうだと思うよ。

あ、そうそう、内瀬戸と言えば、彼女の大きな特長のひとつだったドライブサーブ。
なぜジャンプフローターサーブに変えさせたんだ。
逆に長岡は毎年ちょっとづつジャンプサーブになってきているのに。
いまどきドライブサーブなんて打つ人地球上みまわしてもあんまりいないんだから、ビックリサーブとして、しばらくは通用するかもしれないのに。
ジャンプフローターは簡単そうに見えて意外と難しいんだから、得意な武器があるなら使わせてみたらよかったんじゃないかと思うよ。

まぁ、正直フルセットで勝てる気はあんまりしてませんでした。
第4セットの最後のポイント、あそこでツーアタックを繰り出せる古藤の図太さはさすがだなと思いました。
あれがハイライトだったかな・・・。

ともあれ、まだ2戦が終わっただけで、まだまだ戦いは続いていくので、さらなる進化を期待していきたいところ。負けたとはいえ、勝ち点は1もらえるわけですからね。ただの1勝1敗とは違うんですよ。