インテリマウス オプティカル難民がたどり着いた約束の地とは?

銘機を継ぐもの

ホタルのように赤く光るお尻が名機の証

インテリマウス・オプティカル(Microsoft Intellimouse Optical)。
マイクロソフトが販売していた、光学センサーマウス初期の名機中の名機です。
重さ、バランス、ホイール、左右対称の5ボタン。バグの多いOSでちょいちょい叩かれていたマイクロソフトが唯一絶賛されていたのがハードウェア部門というのも皮肉なものですが、ともかく最高のバランスを誇ったマウスでした。そういえばキーボードもよかったよね、マイクロソフト。

ちなみにこの記事で取り上げるのは、左右対称形状の「Intellimouse Optical」で、右利き専用でやや大柄な「Intellimouse Explorer」ではありませんのでご注意ください。

復刻版だけどたぶんこれ(Intellimouse Explorer)。

梨地仕上げのオフホワイトで、サイドボタンがライトグレー、お尻に光学センサーの赤が光るというシンプルでまじかっこいいスタンダードモデルとは別に、企業向けに黒ベースのモデルもあり、5個入りのボックスを購入して使っていました。しかし、ひとつまたひとつと寿命を迎え、ついに残るは1つのみに。
もうお前と戦うことはできないのか・・・と後継機たりうるマウスを探して、ようやく見つけました。それが、デンマークに本拠を構えるSteelseriesのマウスです。

その名はSteelseries

上から見ても横から見てもほぼ同じサイズで、ゲーミングマウスゆえほんの少し重めですが、Intellimouse Opticalは個人的にごくわずかに軽いのと、剛性感がやや物足りない感じを受けていたので、かっちりとした剛性感のあるSteelseriesのマウスは、Intellimouse Opticalの数少ない弱点を補う製品に映りました。

使っているのは、Steelseriesのマウス製品群の中でも最もIntellimouse Opticalに近い「Sensei」(先生)シリーズのうち廉価版に位置づけられている「Sensei RAW」とその後継機種「Sensei TEN」(いずれも7ボタン)、そしてエントリーグレードの「Rival 100」(5ボタン)です。

Sensei RAWは、センサーに高精度なレーザーセンサーを用い、ラバー加工を施したRubberized Blackモデルで、メインPCのマウスとして使用中。その後継機であるSensei TEN(天)は光学センサーを採用し、テレワークの仕事用PCに繋いでいます。そして、Rival 100はオフィスのPCでばりばりに使っています。ちなみにRival 100はIntellimouse Opticalとはやや形状が異なり、手首側がやや短いのですが、左右のくびれたあたりを薬指と小指、そして親指で挟むように持つ「つまみ持ち」の使い手としてはほぼ気にならない形状です。

なお、光学センサーといってもIntellimouse Opticalのようにセンサー部が赤く光ったりはしません。レーザーセンサーも同様です。嫌味な部長にレーザーでヘッドショット!とかはできませんので悪しからず。

Intellimouse Opticalを凌ぐカスタマイズ度

形状と重量と重量バランスがほぼ同じということ以外にも、このマウスは使い勝手という点においてIntellimouse Opticalを上回っています。

このマウスはゲーミングマウスだと上で書きましたが、ゲーミングなんたらの売りの一つに、キーアサインを自由に変えられるというものがあります。あとぴかぴか光るのもありますけど、それはマウスとしての基本性能になんら関係ないのでひとまず置きます。

製品ごとに設定を持っておける

Intellimouse Opticalもマイクロソフト製品らしく、左右のボタンとホイールにそれぞれ機能を割り付けることができました。しかし、ゲーミングマウスはさらにキーコンビネーションを登録することでマクロボタン的に使うことが可能になっています。といっても、ゲーミングでマウスを使うことはないので、左右のサイドボタンはせいぜいブラウザの進むと戻るに割り当てるくらいしかしていません。

ワンクリックで精密モードに切り替えられる

しかし、このマウスの目玉として「ポインターの分解能を切り替えられる」というものがあり、これがけっこう重宝するんです。
機能としては、ポインタの移動速度(正確には解像度)を、あらかじめプリセットした2つで切り替えられるというもので、たとえばPhotoshopで切り抜きをしたりするときに、おおまかに切り抜くところと細かく慎重に切り抜くところで分解能を切り替えて、手早くかつ正確に切り抜くことができます。

いまはアルファチャンネルを使った切り抜きやAIによる自動切り抜きが進化しまくっているので細かな切り抜きをする機会は減ってはいますが、たまに必要になるとマジ神です。

また、加速・減速の勢いや手首を返すクセなども好みに合わせて変えることもできますが、これはまさにゲーミングで使うような機能で、いうならばレーシングカーのギア比やキャンバー角、ハンドルの遊びをミリ単位で調整するようなもの。普段遣いでそこまで気にする人もそんなにいないと思うので、標準で問題ないと思います。

また、ホイールと後部のSteelseriesロゴの内側にはLEDが仕込まれており、任意の色で任意の演出で光らせることができます。とはいえ職場で7色にブリージングしてると悪目立ちすることこの上ないので、白あたりで弱めに光らせるのが関の山です。

ゲーミングマウスということで気になるお値段ですが、SENSEI TENが約9,000円、SENSEI RAWが7,900円、Rival100はディスコンでRival95かRival110になってますが、安い方のRival95で2,810円という価格になっています。確かRival100は4,000円前後だったような記憶がと思ったら、楽天で調べたらまさにそのくらいでした。

マウスとキーボードにはこだわれ!

ちょっとお高めに感じると思います。
けど、個人的にマウスとキーボードはいいものを使ったほうがいいと思っています。いいもの、というのはkakaku.comで評価が高いものとかシンプルに価格が高いものという意味ではなく、自分の感覚に最もしっくりくる製品ということです。

特にマウスは自分の手とPCを直接繋ぐインターフェースなので、思ったとおりに動かないとストレスがやばい。書きにくいシャーペンやボールペンで書類仕事を一日するとぐったり疲れますが、書きやすい優れた筆記用具であれば疲労が軽減されるのと同じです。軽すぎて、手を話すと動いちゃうようなマウスなんてもってのほかです。また、重すぎても疲れるので、電池を積む分どうしても重くなりがちなワイヤレスマウスは選ばないことにしています。
線がないメリットは重いというデメリットの前では無力です。

あと、マウスパッド(正確にはマウスマット)にもこだわりたいところで、滑らかな移動と思った場所で止められる正確さ、さらにマウス底面のソールへの低い攻撃性に加えて使用時の高い静粛性など、快適で長持ちさせられるギアです。光学センサー初期のマウスは、ちょっと複雑なパターンのマウスパッドだとポインタがびょんびょん跳ねるなんていう不具合も見られましたが、現在のマウスはそのようなことはありません。

組み合わせにこだわったわけではないのですが、なんとなく同じSteelseriesのQCK miniを使っています。サイズが確か3種類くらいあるので、設置場所に応じたサイズのものを選んでおきましょう。幅25cmのminiからキーボードの下までカバーできる幅90cmまで取り揃えてあります。

では快適なポインタライフを。