白金台の禅寺に隈研吾作品を見に行ってきた

紫雲山 瑞聖寺(しうんざん ずいしょうじ)。
ここに、かの隈研吾氏の新しい作品があるというので行ってきました。
木材の使いこなしに定評のある隈研吾が、純和風の寺の建物を手がけるというのでどんなものかと。

いや、すごかった。

江戸時代に創建、本堂は重要文化財

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

都営地下鉄三田線、南北線白金台駅から徒歩1分という場所にある禅宗のお寺です。JR目黒駅からでも行けますが、約15分かかります。

江戸時代の1670年に創建されたという由緒あるお寺で、本堂にあたる大雄宝殿(だいゆうほうでん)は重要文化財に指定されています。

奥には墓地もあり、静まり返った境内にいると、なにかこう音を立ててはいけないような気持ちになってきます。抜き足差し足で歩いたりして。かえって怪しい。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

その歴史的建造物の隣に、真新しい木製のコの字型の平屋建てが建っています。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

隈研吾が手がける庫裡(くり)

瑞聖寺に住んでいる人の住居兼事務所にあたる庫裡(くり)と呼ばれる建物で、設計は、いま日本中にありとあらゆる建物を建てに建てまくっている隈研吾建築設計事務所が手がけています。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

中目黒にできたスターバックス リザーブ®ロースタリー 東京や、サニーヒルズ南青山店、新国立競技場など、近年の隈研吾作品に多く見られる、木材を最低限の加工で多用したデザインで、2018年11月に完成したばかりとあって、まだ木材特有の香りが漂っていました。

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木製ではありますが、屋根などの構造部分には最小限ながら鉄骨も併用して強度を確保しています。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

細いルーバー状の木板を使っているため、平らな板にはない微妙な陰影ができ、太陽の位置によって異なる表情を見せてくれます。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

水盤が写し取る光と影

コの字状の庫裡の中央にある水盤は静かに水を湛え、堂々たる居住まいの大雄宝殿や植栽、近隣の建物を写し取っていました。

EOS 5D MarkIV + EF16-35mm F4L IS USM

この水盤の中央には水面ギリギリの高さの正方形の舞台があり、訪れたときは立ち入れないよう止め石が置かれていましたが、ここでイベントを開くことがあるとのこと。

FF10の異界送りのような舞が見られたらいいなぁ。