まるでペーパークラフト?改修に入る直前に横浜マリンタワーを見てきた
港町ヨコハマ、博物館船として氷川丸が係留されている山下公園のそばに、
横浜マリンタワー(以下マリンタワー)という高さ106mのこぢんまりとしたタワーが建っています。
近くで見ると、よくできたペーパークラフトのような質感で、実際けっこうちっちゃい。もしかすると前日に東京スカイツリーを見ていたせいかもしれません(高さだいたい1/6)。 というかスカイツリーの傍らに立つ「東京スカイツリーイーストタワー(31階建)」ですら158mあるので、106mというのはタワーというにはいささか小粒であることは事実です。
1961年竣工とまもなく60年の節目を迎えるこのマリンタワー、もともと横浜港開港100周年を記念して建てられたものです。港を象徴するタワーといえば船の安全な運行を助ける灯台が思い浮かびますが、マリンタワーも一応灯台としての機能を持っており、かつては実際に使われてもいたそうなのですが、立地がやや奥まった場所にあることもあり、灯台としてバリバリに使われていたわけではないようです。早い話おまけ機能。
今でこそ、みなとみらい21地区にランドマークタワーをはじめとする高層ビル群が立ち並んでいる横浜ですが、かつては横浜市民にとってこのマリンタワーこそが文字通りのランドマークでした。そんな馴染み深いマリンタワーなのですが、ほんの10年ほど前、ひっそり存亡の危機を迎えていました。
みなとみらい地区に魅力的な商業施設が増えたこともあって客足が遠のき、21世紀に入って経営が悪化。ついには経営していた企業が営業を終了しまいました。タワーは横浜市に譲渡された後、所有者が横浜市のまま、運営してくれる企業を募集することになりました。急にこんなもの渡されても困りますからね。
これに手を挙げた4社が共同で運営する今の体制となり、2年半をかけた改修工事の末、2009年5月にリニューアルオープンして今に至ります。ちなみに、同じ会社が管理していた氷川丸は日本郵船に譲渡され、いまは重要文化財の博物船「日本郵船 氷川丸」としてぷかぷか佇んでいます。
それから10年が経ち、2019年3月末にふたたび改修工事のため営業を一旦終了することになりました。 なにもオリンピックを控えた今やらなくてもいいじゃんとか、むしろオリンピックに間に合うように数年早くやっとくじゃんよ(←間違った横浜弁の使い方)、とか思うところはないわけではないですが、オリンピックに間に合わせるとなると2年早く閉じる必要があり、8年営業するごとに3年休むとかいう、イタリア人もびっくりの休みすぎタワーになっちゃいます。
ともかく、3年後の復活に向けて改修が始まります。夜間のライトアップ含め、いろいろ微妙な感もあるマリンタワーではありましたが、休暇後にどんな形で帰ってくるのか楽しみにしたいと思います。3年もあるのだから、この際急に倍の高さになってても驚かない。なってもまだランドマークタワーよりずっと低い212mぽっちだけど。
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